OYAG33
OYAG は新しいレコードクリーナーブランドで、静電気を除去したうえでクリーニング後は汚れを寄せつけないため、半永久的にクリーニングの必要がないと謳うクリーナー液だ。1液性というシンプルな使い勝手で、液を盤面へ滴下して乾燥させるだけというシンプルな手順。驚くのはその持続性。専用クロスの使用がお薦め。
千住真理子さんも、小憎らしい出題をしたものだ。思わずペンを手にする欲望をくすぐってくれた。その答えは後述するとして、蓄音機で音楽を聞いていた時代。4分から5分がレコード片面の再生時間でした。この4分から5分の時間を規範にしたアメリカでは片面一曲のドーナツ盤、12インチ盤を定め、ターンテーブルの互換をヨーロッパでは規範として33回転のLPレコード、12インチ盤の両規格が出来上がります。ふかわさんはDJなので、米国プレスの45回転に対して英国の12インチが33回転なので、ご存知の範疇でしょう。CDやデータを使う現代では起こらないことかもしれませんが、わたしが熊本でディスコのノンストップ・ミックスを初めた頃には、33回転という印がなく、45回転で間違えて、面白いミックスになった思い出もあります。
さて、ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲集《和声と創意への試み》の12曲から、4曲を選び《四季》として、イ・ムジチがLPレコードで売りだしたのがバロックブームの火付けとなった。時同じく、映画『審判』でヒットした曲は《アルビノーニのアダージョ》だ。今回のきらクラDONの答えは、これだと思うのですが、作曲者名については悩ましい。アルビノーニの楽譜は完全でなく、数葉の断片を元にジャゾットが補作したようにLPレコードの解説には当然のごとく説明されていた。しかし1990年一通の手紙で決着がつく。この作品には原作となるアルビノーニの素材はまったく含まれていなかった。以降、現在では完全なジャゾットの創作であることが判明している。バロック音楽の名曲としては、録音は減りましたが、大衆文化に受け入れられやすく、《アルビノーニのアダージョ》は、バロック音楽の作曲様式に倣った現代音楽ということになるのだろうか。千住真理子さんのヴァイオリン、ストラディバリウスは製作されてから一度も誰の手を介した履歴のない楽器。それが名指しでオファーが来た時には謎めいていたけども、その楽器の音色は謎の真相なんてどうでもいいと思わせるものだ。《アルビノーニのアダージョ》を考えるとき、同質に感じられる。